★次回研修&勉強会

様々な専門分野でご活躍される演技コーチ・トレーナーを招聘し、実りある研修・勉強会を開催しています。


◆第4回勉強会

『 韓国式・韓国的演技方法論を知り、活かす 』

【日時】

2024年6月23日(月)18:00~20:00

今回はZoomを使用したオンライン実施となります。

【勉強会内容】
韓国で生まれ育ち、韓国で俳優教育を受けられたCHE氏をファシリテーターにお迎えし、日本の講師の方々と意見を交わしながら、韓国的・韓国式演技法の日本における可能性を探っていく会にしたいと考えております。
そこで今回は、参加者の皆様から事前に韓国の演技教育についてのご興味関心やご質問を募り、CHE氏の在日6年間の日本における演技指導のご経験を踏まえ、お応えしていただく予定です。

【ファシリテーター】
CHE氏

俳優 / アクティングトレーナー
韓国の中央大学演劇学科卒業後、俳優として映画・ドラマ中心に活動。
独自の演技方法論を研究するため2020年に来日、日本大学芸術学研究科にて「韓国式演技」の研究で修士学位を取得。
以降、東京を拠点に日韓の演技法方論を模索する団体である『スタジオ共作所』を主宰。
現在「スタニスラフスキー・システム」を基にした ”K-ACTING” を日本俳優を通して体現化することを目的とした活動をしている。

【当日までの流れ】
6月15日(日)までに韓国の演技教育についての興味関心や質問をこちらにご連絡ください。

【参加費】
2,000円(税込)

正会員の方は参加費は必要ありません。
正会員以外の方は、当日ご持参ください。

アーカイブ視聴参加ご希望の方も同額頂戴します。
正会員以外の方は当日までに下記に振込をお願い致します。

楽天銀行 第三営業支店(253) 普通預金 7457034
トクヒ)アクティング コ-チ ギルド オブ ジャパン

【参加締切】
2025年6月15日(日)
※直前にならないとスケジュールが確定できない方はその限りではございません。
気軽にご相談ください。

お申込みはこちらに返信を頂ければと思います。

アクティングコーチ・トレーナー及び演技講師以外、俳優にも是非ご参加頂ければと思います。
是非お知り合いの方にもお声掛け頂ければと思います。


***【 終了しました 】 ***

○第22回研修海外講師招聘特別企画Vol.2
『海外講師から学ぶ、マイケル・チェーホフ演技テクニック入門WS』

【講師】スザンナ・ニコリッチ 氏(マイケル・チェーホフテクニック)
【日時】2025年5月15日

【内容】
マイケル・チェーホフは、近代演技術の父とされるスタニスラフスキーの弟子であり、20世紀を代表する俳優の一人です。
優れた教育者でもあった彼は、スタニスラフスキー・システムを取り入れながら、独自の演技メソッドを確立しました。
彼の演技法の特徴は、サイコフィジカル・アプローチ(心と身体の相互作用)を基盤としたトレーニングや、創造的な想像力を活用した役作りにあります。
今回は、国際的団体「マイケル・チェーホフヨーロッパ」の創設メンバーの一人であり、ザグレブ大学演劇アカデミー(ADU)の教授、現役俳優でもあるスザンナ・ニコリッチ氏を講師に迎え、ワークショップを開催します。
テーマは、マイケル・チェーホフテクニックの基礎的なコンセプトである「WHAT(何を)&HOW(どのように)」についてです。
本ワークショップでは、座学ではなく、受講生全員が俳優として実際に身体を使いながらアクティブに参加していただきます。

【講師紹介】
スザンナ・ニコリッチ氏
女優・プロデューサー・演出家・演技講師
ザグレブ大学演劇アカデミー(ADU)教授
1988年にザグレブ大学演劇アカデミーを卒業し、ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部の大学院演技プログラム(1998/99)でフルブライトスカラーになる。
劇場公演・長編映画・テレビ映画・連続ドラマ・ラジオなどで活躍し受賞歴のある女優である。海外で25年以上の演技と声のトレーニングを受ける。
パフォーミングアーツエトラ(Performing Arts Etra)とスタジオチェーホフクロアチアの創設者であり芸術監督。
12を超える国際的なワークショップを主催し、そのほとんどは声とスピーチのワークとマイケル・チェーホフ演技テクニックに関するものである。
2004年にザグレブで上演されたM.I.フォルネスの演劇『MUD』を制作。
25年以上にわたりマイケル・チェーホフ演技テクニックを専門で教えており、2004年にMICHAの修了証書を取得。
2004年と2019年には、マイケル・チェーホフ著『To the Actor-On the Technique of Acting』をクロアチア語に翻訳。
1999年からヨーロッパ・イスラエル・トルコ・コロンビア・アメリカ・アジアで教える。
アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツでは、2004年から2006年まで国際問題担当副学部長、2006年から2010年まで音声・スピーチ部門長、2016年から2018年まで演技部門長を務めた。
現在、ADU-University of Zagrebの音声・音声学部の責任者を務める(2023/24)。
2019年から2022年まで中国の上海演劇学院で、BAおよびMA演技プログラムでマイケル・チェーホフ演技テクニックを教えた。彼女は中国語に翻訳された本『未来の俳優』を書き、2024年に中国で出版した。
2023年にZeKaEmでE.イオネコの『The Bald Soprano』を演出し、劇場での彼女の最初のプロの演出家として活躍した。
マイケル・チェーホフヨーロッパとマイケル・チェーホフヨーロッパ・トレーニングプログラムの共同創設者であり、トルコのイスタンブールにあるイェディテペ大学のゲスト講師であり、米国ニューヨークのMICHAにあるマイケル・チェーホフ協会の教員である。

◯第21回研修
『心身を使って「目的/行動」を身体化するためのテクニック』

2025.4/21
【講師】秋江智文 氏

【内容】

演技トレーニングや読解において、身体を活用することには多くの利点があります。

たとえば、「相手に影響を与える」「もっとエネルギーを出す」「声を相手に当てる」といった抽象的な指摘は、身体を使うことでその意味を実感しやすくなります。

これにより、受講生が指導に対して混乱することが減り、より具体的に理解できるようになります。

また、読解では頭で考えすぎてしまうことがよくありますが、身体を通じて理解することで、役の目的や行動をより直感的に捉えられます。そして、その理解を芝居に活かすことができるのです。
今回はご参加頂く皆さんには俳優としてデモ・レッスンに参加していただき、それを通じて身体を使ったトレーニング方法と読解のアプローチを感じていただきます。

【講師紹介】
秋江 智文氏
演技講師・演出家・俳優・通訳(英語)。

マイケル・チェーホフスタジオ東京代表。 アクティングコーチギルド(ACG)理事。京都芸術大学非常勤講師。高校から演劇を初め、21歳のときマイケル・チェーホフの著作『To theActor』を読み強く感銘を受け、25歳のとき渡英。 

英国アルテミス・スピーチ&ドラマスクールで、サラ・ケーンとクリストファー・ガービーに師事しチェーホフテクニックやスピーチテクニックを学ぶ。マイケルチェーホフロンドンスタジオの校長を務めるグラハム・ディクソンにも師事。 プロのアクティング講師として活動するために国際的団体マイケルチェーホフヨーロッパ(MCE)の講師養成のメンバーとして日々演技を教えることを研鑽している。 

現在ではハンブルグ演技学校の芸術監督であるウルリッヒマイヤーホーシュを師として、日本でマイケル・チェーホフテクニックを体系立てて教えている。

多くの海外講師を招聘したり、海外講師からのオンラインレッスンを企画するなど世界的なレベルのテクニックを届けている。



○第20回研修

『受講生が主体的に学ぶための場づくりを学ぶ』
講師:内海隆雄 2025.3/18

【内容】
レッスンやワークショップでは様々なモチベーションの俳優が参加していると思います。
特に俳優の初動教育の機関(専門学校や大学、養成所等)では、経験も知識も様々だと思います。
特にグループワークの際に、モチベーションのバラツキによって指導に苦労している、という声も耳にします。
そこで今回は、教育学の観点も踏まえ、インプロバイザー/ファシリテーターの内海氏から受講生が主体的に学ぶための場づくりについて、研修を行って頂きます。
【講師紹介】
内海隆雄氏 インプロバイザー/ファシリテーター
1985年横浜生まれ。東京学芸大学に在学中、高尾隆研究室インプロゼミにてインプロを学ぶ。
大学卒業後はパティ・スタイルズ、ショーン・キンリー、レベッカ・ストックリー、ウィリアム・ホールといった、世界の一流インプロバイザーからインプロを学ぶ。
インプロバイザーとして海外を含む100を超えるインプロ公演に出演するほか、全国各地において1000回を超えるワークショップを開催している。
2020年にはインプロのスクール「インプロアカデミー」を立ち上げ、インプロのマインドとスキルを生徒たちにシェアしている。
https://improacademy.jp/

○第3回勉強会

『俳優の力を引き出すコーチング方法を考える勉強会〜ケーススタディ「田中徹氏編」〜』

講師:田中徹

2025.2.25

【内容】
この勉強会では、アクティングコーチが独自の方法論や経験を活用して様々な背景を持つ俳優達をコーチングし、彼らの力を引き出していく過程を観察します。
その後、ディスカッションによってコーチングについて深く考える場を提供します。

ここでは特定のやり方を正しいとするのではなく、一人のアクティングコーチのコーチングを観察することで得られる知識や方法論、声かけの工夫を共有し、参加者それぞれのコーチングスキルを高める事を目的とします。
今回はスタニスラフスキー・システムの専門家である田中徹氏のコーチングをケーススタディとして進めます。

できるだけリアルなコーチングの現場に近い状況を再現する事を目指します。
実際の現場やオーディションでは、俳優の知識や経験、特性はさまざまであり、スタニスラフスキー・システムの基本的な読解方法すら知らない場合もあります。
そのような状況の中で、アクティングコーチは俳優の力量や知識、特性を探りつつ、適切なコーチングを見極める必要があります。
こうしたリアルなやり取りの中にこそ、俳優との「活きたコーチングの本質」を学ぶ機会があると考えています。

【講師紹介/田中 徹 氏】
StudioActorsArt主宰。スタニスラフスキーの孫弟子にあたるアクティングコーチ。
プロの俳優への個人レッスンがメイン。戯曲解析の依頼が多数。
演技に混乱した俳優を理論と実践で救うのが得意。

◯第二回勉強会
『レッスン・WS中のお悩みをシェアする勉強会』
ファシリテーター:外 英治 氏

2025年1月27日(オンライン)

【内容】
レッスンやWSというクローズの場では、講師の皆さんは時には孤独を感じることもあるかと思います。
特に大学や専門学校等で指導していると、思いもよらない反応を学生がしてしまい、それに対して学校スタッフに相談できずにいる、ということも耳にしました。

例えば、
・感覚的なワークを実施している時に、パニックになってしまった学生への対応がこれでいいのか不安。
・覇気のない学生にどうやって火をつけたらいいかわからない。
・初心者に向けたレッスンでまず何から教えるのがベストなのかいつも迷う、等々。

そこで今回は、そのようなお悩みをまず皆様から事前にメールで募集をし、いくつかのテーマに絞った上で、皆さんとそれぞれについて意見を交わし合う、という内容で進めていきたいと思います。

○12月勉強会

セクシャルマイノリティの俳優さんに聞く『レッスンや稽古場でのモヤっとする体験』

ファシリテーター:秋江智文氏

【日時】2024年12月16日(月)
※オンラインで実施

【勉強会内容】
自分たちの稽古場やレッスンに、セクシャルマイノリティ(LGBTQ+の方)である俳優さんがいると考えていますか?

レッスンやWSでは、様々な背景や特性を持った人たちが集まり表現活動を行います。
そのためにも「どんな人でも安心して演技に取り組めるインクルーシブな場づくり」をアクティングコーチや運営者はめざします。
そのために様々な人の特性を理解することは欠かせません。

人口の3~10%はセクシャルマイノリティと言われており、レッスンや稽古場に参加する10~30人中、大体1~3人はその当事者という計算になります。
けれど性的にマジョリティ(出生証明書に記入された性別と自認する性別が一致している方)である講師や運営者にセクシャルマイノリティについて知識がないと、俳優の容姿や服装だけで性別を判断して無自覚に差別的言動をとったり、不快な思いや不信感を持たせてしまう場づくりをおこないかねません。

今回は、ノンバイナリーをカミングアウトしている俳優さんをお招きして、本人が稽古場やワークショップで感じていることをシェアすることで、今一度俳優のセクシャリティについて考える場を設けたいと思います。

※注釈※
・セクシャリティとは、性にかかわる心理や行動、価値基準、表現などを表すもの。
・ノンバイナリーとは、ノンバイナリーは、自認する性が出生時に割り当てられた性別と異なる人なので、その意味でトランスジェンダー(T)のなかに広義では入ります。或いは、「Q」と重なったり、「+」の中に入ったりします。


◯第19回研修『コーチングスキル研修 vol.2 ~シアターゲームを演技の実践に活用する~』

【講師】野﨑 美子氏

2024年11月26日

【内容】
演劇的なゲームを通して俳優の基礎体力を養うシアターゲームは、演技レッスンの場で頻繁に使われています。
コーチは、行っているゲームが俳優の身体と感覚にどう作用するのかを解説しながら、演技に必要なテンポリズムやリラックス、五感の開放、コミュニケーション、即興など習得したい目的に応じてゲームを選び、遊びながら基礎力を育んでいきます。
そしてこれらの要素は実践編である役作りにダイレクトに繋がっています。
今回は、このシアターゲームを使って役を生きる方法にアプローチしてみます。
身体行動で記憶したシアターゲームが、理論(脚本読解)上で理解した、役の“目的”、“障害”、“方法”を行動に移し、演じ手の深層部に落とし込んでいくための繋ぎ、橋渡しの役割として機能することを、実験研究してみませんか。
【野﨑美子・講師紹介】
舞台芸術学院、劇団青年座研究所卒業。劇団東演を経てフリー。 
文化庁在外研修員として、ロンドン(英国王立演劇アカデミー)で俳優教育を、モスクワ(ユーゴザパト劇場芸術監督V.べリャコーヴィッチ)のもとで演出を学ぶ。
後にロシアに移住。ユーゴザパト劇場客員俳優として活動しながら、モスクワ芸術座附属演劇学校マスタークラス修了。
スタニスラフスキー・システムの本場で俳優教育を学んだ。 
2006年に帰国後、プロアマ、障がいを問わず融合する演劇を創作。
個人トレーニング他、プロのためのメンテナンスワークショップを主催。
日本演出者協会会員。尚美学園大学非常勤講師、渡辺ミュージカル芸術学院演技講師。 

○ACG第18回研修
『マイケルチェーホフテクニック・トレーニング編』
講師:秋江 智文氏
2024年10月29日
【研修内容】
マイケルチェーホフテクニックは、感情や心理だけに傾倒し過ぎず、フィジカルな身体や所作だけを頼りにしない、心身の相互作用を使った「サイコ・フィジカルアプローチ」が土台となっています。
演技のトレーニングは、ただ何となく行うことはありません。
「俳優の身体に必要な要素」に気づきを与えたり、伸ばしたり、改善したりするために行います。
そこで今回は、下記内容を研究していきたいと思います。

① 演技トレーニングに必要な要素について
②グループで出来るワークの紹介
③2名でできるワークの紹介
④自分たちでトレーニングを考える

○ACG第17回研修

『コーチングスキル研修 vol.1 ~俳優の内的感覚をどうやって把握させ促せるか~』

ファシリテータ:野﨑 美子氏/秋江 智文氏
2024年9月17日

日々、私たちは外からの刺激からもたらされた心の動きを意識することを行っています。
しかしこれを演技という表現に用いようとするととても厄介です。
それは日常的に感じていることを、舞台や映像で表現する場合、そこには誰かと感覚を共有したり、意識的にコントロールすることが求められるからです。
俳優にとっては自分が感じていることが全てであり、誰かと比較ができず、計測が不可能です。
また経験が浅い俳優の場合、過去の状態とも比べられません。
外からその俳優をみている演出家・監督にとって目の前でおこる演技が、自分の思い描く演技と違う場合があります。演技レッスンにおいても、アクティングコーチ・講師が思い描く状態と俳優の演技との齟齬(そご)がある場合があります。
よくあるやりとりとして、指導者から「もっと感じて。」「自由になっていいよ。」「集中力して!」「エネルギーだして!」「相手をもっと聞いて!」なんてことが言われます。
俳優は「感じているけど、これ以上どうやったらいいの?」と思ったり、「わかっているけどどうしたらいいのか。」と疑問を抱いたりします。また逆に演出やコーチから「すごくよかったよ!」と言われて、俳優が「何がよかったの?」と感じる場合もあります。
今回の研修会では、俳優を導くうえでどのような点に留意し、俳優に現状を認識してもらい、俳優たちの感覚をどうやって導き育てていくのかを考えていきます。
アクティングコーチ・トレーナー・演技講師の皆さんは勿論ですが、俳優の方も講師の意図を知る事ができる良い機会だと思うので、是非参加して頂ければと思います。

【ファシリテーター】
野﨑 美子氏
秋江 智文氏


◯ACG特別企画2024 アクティング・メソッドフェス

2024.8/10-11
講師:野﨑美子、谷口浩久、小林元樹、黒澤世莉、秋江智文、水上竜士

主催:アクティングコーチギルドオブジャパン
共催:株式会社アンカットマイケルチェーホフ東京
イークエスト・カンパニー


新たな演技の学び方がここで見つかる世界でスタンダードに学ばれている「アクティングメソッドの見本市」

会場:原宿スタジオ

特設HP:https://acg-method-festival.jimdofree.com/


○ACG第16回研修「能狂言の世界 東西クラシックから紐解く、型のチカラ」
講師:石田淡朗氏
2024年7月26日

【内容】
「型」と聞くと、どのようなイメージを持っていますか?
それは日本的なものでしょうか? オリジナリティーを縛るものでしょうか?
それとも、破るべきものでしょうか?

イギリスの役者が、ハリウッドで重宝される所以とは何か、そして伝統芸能における型の位置付けを体験することによって、その先に潜む無限の自由を感じていただきます。
演出家や監督の求めることに応えなくてはいけない私たちにとって、逆算力が、win winな関係を作るためにもっとも重要なスキルとなります。

【講師紹介・石田 淡朗氏】
3歳から能狂言の舞台に立つ。国内外の能楽堂・劇場(NYCカーネギーホール、ロンドン・グローブ座ほか)の公演に参加。
15歳で単身渡英、エジンバラ演劇祭の一人芝居で5つ星の劇評を受ける。
ギルドホール音楽演劇学校演技学科(ダニエル・クレイグ、イワン・マクレガーなど)を日本人として初めて卒業。長編映画『Starfish』を制作。
主な映画出演作にコリン・ファース主演『レイルウェイ―運命の旅路』。
2018年より再び人間国宝・野村万作 / 野村萬斎に師事、国内外の狂言公演に参加。
学習院大学非常勤講師。能楽協会会員

○ACG第15回研修『アレクサンダーテクニーク ~豊かな表現の準備のために~」
【講師】細井 史江氏
【日時】2024年6月21日

【内容】
俳優は「表現」をするために、様々なことをします。
戯曲の分析や、社会背景を調べる、といった「頭脳」を使うこと、キャラクターの感情を理解するために「こころ」を働かせること、それを実際に表現するために「からだ」を使います。
「あたま(頭脳)」「こころ」「からだ」は協調的に働かせる必要があります。
キャラクターに対する素晴らしい理解とアイディアがあっても、実際に身体に落とし込み、表現として成立させるためには、自分自身の身体と動きに対して正確な認識が必要です。
アレクサンダーテクニークは自分自身~身体だけでなく、思考だけでなく、「まるごとの自分自身」~を認識するための方法です。
アレクサンダーテクニークは、演技のためのシステムやメソッドではありませんが、世界的には多くの演劇教育機関が基礎中の基礎と位置付けています。演技以前の、表現に準備のできたこころとからだ、を育てるからでしょう。
アレクサンダーテクニークの基本原理を紹介し、動きの中で俳優の仕事にいかに役立てられるかについて、皆さんと一緒に考えたいと思います。

【講師紹介】
細井 史江氏
英国STAT(The Society of Teachers of the Alexander Technique)公認アレクサンダーテクニーク教師。
ロンドンで教師認定取得後、当地出身校で後進の指導にあたるほか、音楽、演劇関係者への多彩な教授経験を積む。
帰国後アレクサンダーテクニークスタジオ東京主宰し、STAT公認教師トレーニングダイレクターとして公認教師を養成するとともに、表現芸術家の育成とサポートに従事。
(著書・論文)Connected Perspectives(hite 社) 収録 「日本の芸道の修行とAT(邦題)」「俳優トレーニングにおけるアレクサンダーテクニーク」多摩美術大学・東京演劇大学連盟
「アレクサンダー・テクニーク~自己の身体と他者としての視点~」 シアタープランニングネットワーク 
「俳優トレーニングの科学的アプローチを探る」(訳書)
「アレクサンダーテクニーク~ある教師の思索~」パトリック・マクドナルド著 (幻冬社)

○ACG特別企画「対談・俳優の演技教育について語る」
ACG正会員の田中徹氏が4月に演技教本「俳優の悩みを全て解決するたった1つの演技レッスン 理論編」を出版されたことを記念し、トークイベントを開催。

対談は、田中徹氏とアクティングコーチギルド(ACG)代表理事である水上竜士氏(京都芸術大学映画学科教授)、同じくACG副理事である野﨑美子氏(演出家・アクティングコーチ)
の3人でざっくばらんに今の演技教育を語ります。
2024.6.3

○第14回研修
ACG特別企画・マイズナー・テクニック

『俳優のポテンシャルを引き出すコーチング力』
【講師】
SCOTT TROST(スコット・トロウト)氏
マイズナーテクニック研究所学長
【日時】2024.5.24
【内容】
このワークショップは、アメリカの演技コーチの中でも素晴らしい存在であるサンディ・マイズナーについて学ぶものです。
マイズナーの指導はシンプルで直接的で効果的でした。彼は60年間教え、多くの俳優をアカデミー賞のノミネートや受賞に導きました。
このワークショップでは、マイズナーの成功の秘密について学びます。

成功の秘密とは?
1) 本当に行動すること
2) 相手
3) オープンハート
4) 視点
5) 感情の準備 が含まれます。

このワークショップは話すためのものではありません。成功の秘密を実際に体験して学びたい俳優や演出家のためのものです。

【講師紹介】
SCOTT TROST(スコット・トロウト)氏
マイズナーテクニック研究所学長

LAを拠点とするMeisner Instituteの理事長学長として過去25年間、アメリカ、ポーランド、トルコ、中国、など24カ国以上で演技指導を行う。
俳優、作家、監督、プロデューサーとしても活躍し、オスカーにノミネートされた映画「リトル・サプライズ」にも関わる。エンターテイメント業界に関する本も執筆。
別の顔として、女性の権利や労働組合の権利、市民権に取り組むライセンスを持つ弁護士でもある。彼のワークショップでは、実践的な演技指導だけでなく、法的知識や社会貢献についても学ぶことができると高評価を得ている。
豊富な経験と知識を活かして、参加者の演技力向上だけでなく、社会への貢献も促進する。 Goodman School of Dramaで美術修士号を取得
National Theatreof Londonでフェローシップ取得後Anthony Hopkinsや他の英国の俳優や監督と学ぶ。
アイオワ大学にて法学博士号を取得。

【講師からのコメント】
私は1989年にサンディ・マイズナーに会いました。
彼は私の演技へのアプローチを変えました。
私たちが出会ってから35年の間に、私は世界24カ国で俳優や演出家、演技指導者と一緒に仕事をする機会を得ました。
その中には、中国の上海戯劇学院で4年間教鞭をとった経験も含まれています。
私はこれらの国々の俳優たちにこのアプローチがまるで魔法のように効果を発揮するのを見てきました。
東京の俳優たちにこのアプローチを体感してほしいと願っています。
注意 - ワークショップにはあなたの”心”を持参してください。それが必要になります!

◯第13回研修
『古典で学ぶ演技の基礎』
講師:野﨑美子氏
2024.4/25
【研修内容】
俳優の仕事とは、何かに化け誰かの書いた言葉を自分の事のように肉体化して話すこと。
その内容は、聞き手(相手役、観客)が一度聞いただけで理解出来ること。
それには基礎練習から得る技術が要ります。
習得した技術は俳優の自信を裏付けし、存在感を強くします。
今回は、身体と声の点検から始め、エチュードを通して台詞に至るワークショップです。
テキストは『夏の夜の夢』を使用します。
今でも世界中で上演されているシェイクスピアの脚本は、その構成においてスタンダード。そこにはたくさんの学びの要素が詰まっています。
演技レッスンは、実験と研究の場です。そこにいる仲間へのリスペクトがあれば信頼が生まれ、失敗は成功の元になります。
恐れずに互いに試し合い、表現芸術における真の感動に辿り着くまで諦めない気持ちを育てていきましょう。
ワークショップは五感を情報源として開きコミュニケーションをするので、対面で実施します。
【講師紹介】
演出家/アクティングトレーナー(フリー)
文化庁在外研修(英国・ロシア)の後、モスクワ芸術座付属演劇学校マスタークラス修了。日本演出者協会会員。尚美学園大学、神田外語大学非常勤講師。渡辺ミュージカル芸術学院演技コーチ。
ACG副理事。

○第12回研修
『臨床心理士が考える「現場・レッスンでの俳優とのコミュニケーション」~伝わらない・伝えられないを越えるには~』
【講師】
史穂理 氏(臨床心理士・公認心理師・俳優)

【勉強会内容】
『臨床心理士が考える「現場・レッスンでの俳優とのコミュニケーション」~伝わらない・伝えられないを越えるには~』

創作現場(演技レッスン、リハーサル、映像制作の現場等)では様々な人が一緒の時間を過ごします。
とくに俳優は良い意味で個性的である反面、社会では生きづらさを感じているタイプの方もいると感じます。
そうした俳優の特性を個性として受け入れたいのですが、運営上コミュニケーションの難しさを感じる場合も少なからずとも感じたことがあるかと思います。

そこで今回は、臨床心理士であり俳優でもある史穂理氏をお招きして、臨床心理士から見た俳優たちの特性、その特性に合わせたコミュニケーション方法についてお話頂く機会を設けました。

指導者や演出家、現場スタッフ等の制作者と俳優、相互のコミュニケーションエラーを回避する上でも、どちらの立場の方もご参加頂ければと考えています。

【講師紹介】
史穂理 氏
俳優活動を経て、臨床心理士・公認心理師となる。
現在は、精神科クリニックでカウンセリングと心理検査を担当するほか、スクールカウンセラーとして小・中学校に勤務。1カ月に約90件のカウンセリングをおこなっている。
2022年5月、業界内のさまざまな問題を受け『文化・芸能業界のこころの相談窓口MeBuKi』(現『文化・芸能業界のこころのサポートセンターMeBuKi』)を立ち上げ 。
同年、『アイドル専用ジムiウェルネス』のカウンセラーに就任。
俳優としての活動も継続しながら、心理臨床家としての“専門知”と文化・芸能業界で培った“現場知”を掛け合わせ、業界がより良い方向に向かうためにできることはなにかを模索し、活動している。
文化・芸能業界のこころのサポートセンターMeBuKi  https://mebuki.org/
YouTubeチャンネル: https://youtube.com/@MeBuKi-kokoro?si=yZ9EqLZKSuCu6KT0

2024.3/29 オンライン開催


○第十一回
『与えられた想像上の世界を理解する方法の提案』
2024.2/26 オンライン開催
【講師】はやしだみき氏

【勉強会内容】
演じる上で、台本を読解する重要性は皆さんご存じかと思いますが、事実を把握する前に感情や情緒を考えてしまい、台本に書かれている意図を汲み取れない方がとても多いと感じます。

今回はその台本との向き合い方について、勉強会を実施したいと考えています。

【講師紹介】
1966年生まれ東京都出身。
舞台中心に活動をスタート。円演劇研究所。
96年NHK連続テレビ小説「 ひまわり」に出演した20代後半から、Jリーグ中継のベンチレポーターも務め、97年日本で初めて女性として実況し2003年まで行った。
司会・レポーター・俳優と幅広く活躍。
近頃は主に映像中心に活動。
40代中盤から、演技についての学び直しをし現在tori studioマスタークラス在籍
7年ほど前から、プロダクションなどの演技講師として活動開始。
プライベートレッスンを頼まれる際は、台本分析~キャラクター開発~オーディション準備なども行う。

【TV】「しすかちゃんとパパ」「スナックキヅツキ」「ヒヤマケンタロウの妊娠」「相棒」
【映画】「私はいったい、何と闘っているのか」「愚行録」「サバイバルファミリー」など多数。
所属事務所:ラッキーリバー
イーサン・ホークが大好き。

【講師からのメッセージ】
演じる上で、台本を読解する重要性は皆さんご存じかと思いますが、事実を把握する前に感情や情緒を考えてしまい、台本に書かれている意図を汲み取れない方がとても多いと感じます。
今回はその台本との向き合い方について、勉強会を実施したいと考えています。
演技をするために、文字で書かれたTV・映画の台本や舞台作品の戯曲を理解してゆく過程は、日常的に書かれた文字や小説や文章を把握・理解するのとは違う部分があります。
これから役者になろうしてレッスンを受ける方たちの多くは、いや、ある程度経験のある方でも、台本に書いてあるストーリー”与えられた想像上の世界”を理解していないという事を目にします。
簡単に言えば、自分が演技をするキャラクターが居る、設定・状況・環境を書かれた通りに理解していない。その方法を教えられていない。その方法を知らない。その感覚を知らない。

◯第十回
『カラダは語る・クラウン的表現開発のススメ』2024.1.26
【講師】ロネ&ジージ

【勉強会内容】
・座学:クラウンになるということ(解説と理論)「日常から非日常へ」
・実技:クラウンの即興ワーク「作ることと壊すこととバランスをとること」
・実技:クラウン的表現(クラウニング)「クラウン作品の構造と必須な間」

【講師紹介】
ロネ&ジージ
1990年、アメリカから直輸入されたリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス・クラウンカレッジ・ジャパンを卒業。
さらなる演劇的表現を求めて、旧ソ連最後のモスクワに渡る。現ウクライナ国立サーカス・クラウン・バラエティー大学、モスクワ芸術座のオレグ・タバコフに学ぶ。
ヨーロッパを代表する女性クラウン、ノーラ・レイの秘蔵っ子。
海外では、「クラウン文化のない国の黒い瞳の道化師」と絶賛される。その豊かなキャラクター性と演劇性は、「喋っていないことを忘れてしまう」、「頭の中に台詞が聞こえる」と言われ、どんな垣根も軽々と越えるペーソスや表現力は、各国のアーティストたちに衝撃と影響を与え続けている。
日本の、劇場クラウンの草分け的存在として、常に最先端をひた走る挑戦者たち。
詳細https://roneandgigi.com/

○第九回
『ミュージカル、なぜ歌う?  なぜ踊る?  ~その演劇的理由と、俳優トレーニングへのススメ~』
【講師】谷口浩久
2023.12/18日
オンライン開催

【研修内容】
「ミュージカルって、なぜ歌うの?  なぜ踊るの?」
……多くの方が一度は抱くであろう疑問だと思います。
タモリさんが常々「ミュージカルは突然歌い出すから嫌い!」と言っていたのも有名な話ですね。

しかし一方で、日本でも多くの観客たちが『レ・ミゼラブル』や『シカゴ』、あるいはディズニーといった海外ミュージカルの舞台や映画を楽しみ、また劇団四季をはじめとした国内の劇団でもオリジナル・ミュージカルが作られるなど、ミュージカルは愛され続けています。

そこで。
今回はミュージカルの歴史にも触れながら、歌い踊ることの「演劇的な理由」を説明していきます。
その「演劇的な理由」が分かれば、実はミュージカルは「突然歌い出す、踊り出す」のではなく、演劇における大きな必然性と効果に裏付けられたものであると納得することができるはずです!!

また、「ミュージカルは一般の俳優トレーニングにも有効」だと考えます。
ミュージカルを正しく知ると、それは決して敷居の高いものでも特殊なジャンルでもなく、誰もが楽しみ学ぶことができるものであると分かるでしょう。
たとえば、
・音楽から豊かな感情を手に入れる
・俳優の呼吸や発声、身体性を養う
・コーラスや群舞によってコロス(群衆)の演技を学ぶ
……など、俳優教育にミュージカルを用いることはとても有効です。

そしてミュージカルには、文字で書かれた台本のほか、もう一つの台本が存在します。
それは「楽譜」です。
楽譜には「役の内面(内的行動線)」が描かれています。
その特性を活かし、スタニスラフスキー・システムにおける「スコア」の理論などを学ぶことにも役立つでしょう(「スコア」とは、文字通り「楽譜」のことです)。

講座の中では、基本的な音楽的知識にも触れながら、上記のいくつかの実例をご紹介したいと思います。
その他、日本のミュージカル業界や俳優たちが直面している問題点などにも触れられればと思っています。

もちろんプロのミュージカル俳優になるためには、演技とともに歌、ダンスの高いスキルが必須ですが、「演技を学ぶ」ための手段として考えてみると、ミュージカルはとても分かりやすくて誰でも楽しく取り組める、最高の教材になり得ます。
ミュージカルに携わる方だけでなく、演劇全般の講師、俳優の方々にもぜひ知っていただきたい内容です!!

【講師紹介】
俳優、演出家、アクティング・コーチ。
10代後半から俳優のキャリアをスタート。
ダンサー活動を経て、2003年に新宿コマ劇場「サタデーナイト・フィーバー:ザ・ミュージカル」のオーディションで主要キャスト “ダブルJ” 役に選ばれて以降、「レ・ミゼラブル」、「エリザベート」等、ミュージカル作品に多数出演。
その他、「火曜サスペンス劇場」「アイムホーム」等のテレビドラマ、映画にも出演。
演劇団体イークエスト・カンパニー代表。ピンターやチェーホフ作品等を上演、出演のほか演出も担当。また、同団体で演技ワークショップ “EQ-LAB” を開催するなど、演技講師としても活動している。
https://ameblo.jp/jj-ht/entrylist.html

◯第八回
『コーポリアルマイム入門』
【講師】巣山賢太郎氏/タニア・コーク氏
2023.11.24

【内容】
このワークショップでは、コーポリアルマイムのメソッドを通じて、カラダでドラマを描き出すノウハウを体験していきます。
ダイナモリズム(動きのリズムと質感)、身体のアーティキュレーション(身体の各部位のデザイン)、カウンターウェイト(重さのイリュージョン)など、役者がカラダで演じるための実践的なツール、日常的にできる身体的なエクササイズを紹介します。
また、コーポリアルマイムに関するレクチャーや映像の上映、Q&Aセッションも予定しています。

コーポリアルマイムとは
20世紀フランス演劇界の巨匠エティエンヌ・ドゥクルーによって構築された役者の身体芸術「コーポリアルマイム」は、身体の表現力に基づいた演劇芸術であり、役者の創造性を最大限に発揮するメソッドを紹介しています。
特有のテクニック、レパートリー、創作プロセス、指導方法は世界中の献身的な実践者によって、現在も発展を続けています。
身体で思考や感情を表現するテクニックは、役者がセリフを話しているかどうかにかかわらず、舞台上のあらゆる瞬間において、よりクリエイティブで洗練された演技を導くためのツールになるものです。

【講師紹介】
tarinainanika代表の巣山賢太郎とタニア・コークは、ロンドンでドゥクルーの最後のアシスタントを務めたスティーヴン・ワッソン氏とコリン・スウム氏に師事し、2010年まで両氏が主宰する劇団Theaterede l’Ange Fouに所属。
2011年に東京でtarinainanikaを結成し、コーポリアルマイムを継承する第三世代のアーティストとして、クリエーションとエデュケーションを両輪に国内外で活動を展開する。
2020年には大阪市東成区にアトリエFLYINGCARPET FACTORYを構え、「コーポリアルマイム舞台芸術学校」を開校。 未来のアクター・クリエイターを育むプログラムを提供している。
HP:https://www.tarinainanika.com/
予告動画:https://www.youtube.com/watch?v=Zpz_GqNMiRA&t=1s


○第七回 
『発声の理論と実践 導入編~からだと呼吸~』
【講師】大場浩子氏(言語聴覚士)

2023.10.29

【内容】
下記、大場氏からのメッセージとなります。
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シンプルですが、声はイメージし出したい声が楽に出ることが大切です。そのためのキーワードは、「マインドフルネス」と「オプティマル」です。

欧米の大学では、発声に関する解剖学的知識が、1980年代に、まず声楽を中心に導入されました。それから、まだ50年にもなりません。演劇には、そこからさらに数十年遅れて導入されています。
今では表現分野でも周知のアイデアである「マインドフル(=ありのままで今ここにいる状態)ネス」ですが、表現者として知識をからだの中で生きるイメージとして感覚することが、楽なあり様の土台となるのと思います。そして、発声の機能は「オプティマル=最適」に使っていくことが大切です。私はこれをさらに「無理なく無駄なく」と解釈しています。
音声解剖学の知識をイメージでとらえつつ、楽なからだと呼吸で発声の土台づくりをしましょう。

今回の内容は以下の通りです。
・音声解剖学の知識 姿勢から呼吸まで
・呼吸と共に動く脊柱の動きを整える
・横隔膜の動きを腹部で支える腹式呼吸を再確認する
・胸部も有効に使って胸腹式呼吸の感覚をつかむ
・最後に、声や響きで確認する

短い時間のダイジェスト版ですが、音声解剖学の知識を理論の土台として、発声の土台づくりを実践していきましょう。

【講師紹介】

ボイス&スピーチ講師、ポエトリーリーダー、ST(言語聴覚士)
1993年渡英、アルテミススピ―チ&ドラマスクールにてクリエイティブスピーチ修了。2012年、ロンドン大学ロイヤルセントラルスクール・スピーチ&ドラマ大学院ボイス学修了。2019年、ST(言語聴覚士)取得。現在、都内ボイスクリニックにてSTとして勤務しながら、奈良女子大学文学部人間科学科ゲスト講師など、アカデミーでボイス学を学んだ’声と言葉‘の専門家として、医療、教育、芸術分野でボイス&スピーチワークを展開している。朗誦家。Northern Centre for Voice and Movement (NCVM)会員、VASTA(ボイス&スピーチトレーナー協会)プランニングアドバイザー、日本演劇学会会員、音声言語医学会会員。Chiron Voicework主催。HP:https://chironvoicework.wixsite.com


○第六回
『俳優教育としてのインプロ(理論と実践)』
【講師】内海隆雄
2023.9.25

【勉強会内容】
「俳優教育としてのインプロ(理論と実践)」

昨今、演劇界で「インプロ」という言葉が使われることが増えてきました。 一方、インプロが誤解されて使われているケースもよく見かけます。
例えば、「恥を捨てる」「テンションを上げる」「ウケを取る」といった使われ方はインプロに対する誤解に基づいています。

 今回の研修では
・インプロとは?(インプロの流派についても)
・インプロによる俳優教育は何を目指しているのか?
・指導者は何を見てどう介入しているのか?

 といったことをシェアします。 オンラインでは主に理論を、対面では実践を扱います。

・インプロについてちゃんと理解したい
・心理的安全な場づくりに興味がある
・俳優の自発性を引き出す指導をしたい

といった方に特におすすめです。 演技指導者だけでなく、インプロへの理解を深めたい俳優の参加も歓迎します。

尚、実践編の参加は理論編の参加、若しくはアーカイブ視聴を必須とさせて頂きます。

【講師】
内海隆雄氏 インプロバイザー/ファシリテーター

1985年横浜生まれ。東京学芸大学に在学中、高尾隆研究室インプロゼミにてインプロを学ぶ。
大学卒業後はパティ・スタイルズ、ショーン・キンリー、レベッカ・ストックリー、ウィリアム・ホールといった、世界の一流インプロバイザーからインプロを学ぶ。
インプロバイザーとして海外を含む100を超えるインプロ公演に出演するほか、全国各地において1000回を超えるワークショップを開催している。
2020年にはインプロのスクール「インプロアカデミー」を立ち上げ、インプロのマインドとスキルを生徒たちにシェアしている。
https://improacademy.jp/


○第五回 
『スタニスラフスキー的映像演技の考察』
【講師】水上竜士 氏
2023.8.21
【勉強会内容】
『スタニスラフスキー的映像演技を考察する』

・映画的想像とは何か?
・表現における「説明と想像の関係 」
・演技者と役の造形と脚本読解の三つ巴の関係
・映像編集点から見る演技の考察
これらをある作品のテキストを参考に、講義中心でお伝えしていきます。

【講師紹介】
水上竜士
(俳優・演技コーチ・演出家・ACG代表理事・京都芸術大学教授)


○第四回
『野口体操』
【講師】宮守 乙十葉 氏 

【勉強会内容】
野口体操について。
野口体操は、東京芸術大学教授であった野口三千三氏が独自の人間観と実技に基づく革命的な運動方法として作りました。
演劇・美術・音楽など幅広い分野で活用され、今なおそれは様々な人によって学ばれ続けています。
今回は、野口体操が誕生した背景から、どのように心身に向き合うのかお伝えした後、実際のワークを通して皆さんに実感して頂きます。

【講師紹介】
宮守 乙十葉 氏
(俳優・演技コーチ・演出家)

2023.7.31


○第三回(3週連続)
『役を生きる』シナリオ実践解析講座
【講師】田中徹 氏
2023.5.29-6.5-6.12

【勉強会内容】
「役を生きる」演技に直結したシナリオ実践的解析講座

講座趣旨
理論と実践の中間にシナリオ解析方法が位置付けられていると思います。
シナリオをどう読み解くかはそのまま実践しようとする演技の質に相互に関わってくるからです。
シナリオ解析を通してスタニスラフスキーシステムの理論と応用について総合的かつ実践的に学んで頂けると思います。

参加人数
シナリオ解析については無制限です。
参加者の中から演技に挑戦して頂ける方を募集します。
3組~4組までかと思います。(ACG会員の中から募集したいです。希望者多数の場合は抽選)

事前準備
ある程度リアリズム演技理論を共有できているとより効果的に参加して頂けると思います。参加者には以下の3点を事前にお配りします。
リアリズム演技理論の動画講座(90分)
シナリオ読解フレームワーク
シナリオ読解フレームワークの使い方解説動画

題材
映画シックスセンスの一場面 5分ほどの短い場面ですが難易度が高く内容も深く初めてシナリオ読解する方のトレーニングには最適です。

準備
シナリオ読解フレームワークに則りシナリオ読解を準備して参加してくださると効果的です。

クラス内容
先ずは実践組に実践して頂き、フィードバック後、その演技を洗練させたり、調整するためという意識の元で一行毎に全員で解析していきます。

実践
時間が許すようであれば数回演技して頂き、仕上げたいです。
解析したことを実際どう演技に直結させていけるかを経験していただけると思います。

【講師紹介】
田中 徹 氏
StudioActorsArt主宰。スタニスラフスキーの孫弟子にあたるアクティングコーチ。
プロの俳優への個人レッスンがメイン。戯曲解析の依頼が多数。
演技に混乱した俳優を理論と実践で救うのが得意。


○特別研修
『David Zinder講師養成WS』
マイケルチェーホフ東京主催、マイケルチェーホフテクニックWSを協力
2023.5.16

○第二回
『マイケルチェーホフテクニック』
【講師】秋江智文 氏(マイケルチェーホフ東京主宰)2023.4.17

【勉強会内容】
マイケルチェーホフテクニックについて
マイケルチェーホフって誰?
マイケルチェーホフテクニックって何?
マイケルチェーホフとスタニスラフスキーシステムの違いは?
サイコフィジカルアプローチを試してみる。

上記内容にてテクニックについての知識とワークの共有を実施する予定です。
【講師紹介】
秋江 智文氏
演技講師・演出家・俳優・通訳(英語)。

マイケル・チェーホフスタジオ東京代表。 アクティングコーチギルド(ACG)理事。京都芸術大学非常勤講師。高校から演劇を初め、21歳のときマイケル・チェーホフの著作『To theActor』を読み強く感銘を受け、25歳のとき渡英。 

英国アルテミス・スピーチ&ドラマスクールで、サラ・ケーンとクリストファー・ガービーに師事しチェーホフテクニックやスピーチテクニックを学ぶ。マイケルチェーホフロンドンスタジオの校長を務めるグラハム・ディクソンにも師事。 プロのアクティング講師として活動するために国際的団体マイケルチェーホフヨーロッパ(MCE)の講師養成のメンバーとして日々演技を教えることを研鑽している。 

現在ではハンブルグ演技学校の芸術監督であるウルリッヒマイヤーホーシュを師として、日本でマイケル・チェーホフテクニックを体系立てて教えている。

多くの海外講師を招聘したり、海外講師からのオンラインレッスンを企画するなど世界的なレベルのテクニックを届けている。




○第一回
『スタニスラフスキーシステム』

【講師】野﨑美子 氏
2023.2.2

【内容】
スタニスラフスキーシステムによる、初動演技教育とは。

【講師紹介】
野﨑 美子 氏
舞台芸術学院、劇団青年座研究所卒業。劇団東演を経てフリー。 
文化庁在外研修員として、ロンドン(英国王立演劇アカデミー)で俳優教育を、モスクワ(ユーゴザパト劇場芸術監督V.べリャコーヴィッチ)のもとで演出を学ぶ。
後にロシアに移住。ユーゴザパト劇場客員俳優として活動しながら、モスクワ芸術座附属演劇学校マスタークラス修了。
スタニスラフスキー・システムの本場で俳優教育を学んだ。 
2006年に帰国後、プロアマ、障がいを問わず融合する演劇を創作。
個人トレーニング他、プロのためのメンテナンスワークショップを主催。
日本演出者協会会員。尚美学園大学非常勤講師、渡辺ミュージカル芸術学院演技講師。
ACG副理事長

Topics

David Zinderからの手紙

2023年5月、マイケルチェーホフ東京が主催するワークショップにマイケルチェーホフテクニックの第一人者David Zinder氏(テルアビブ大学舞台芸術部門名誉教授)が来日されました。その際、ACGのコーチたちも参加し、貴重な時間を頂きました。

後日届いた、Davidから手紙を紹介します。

To Acting Coaching Guild of Japan

アクティングコーチギルドへ

 

During my series of workshops and lectures on the Michael Chekhov Technique at the invitation of Michael Chekhov Tokyo, led by Akie Tomofumi, I learned about the establishment of the “Acting Coaching Guild of Japan”, led by Prof. Ryushi Muzikami of the Theatre and Film Department of Kyoto University of the Arts. I would like to congratulate all those who created this important organization, and wish them well on their initiative. 

私は、秋江智文が代表を務めるマイケルチェーホフ東京からの招待を受けてマイケルチェーホフテクニックに関するワークショップや講演を行う傍ら、京都芸術大学の映画学科の水上竜士教授が理事長を務めるアクティングコーチギルドの設立を知りました。こうした重要な組織を発足させた皆様にお祝い申し上げ、今後の組織の発展をお祈りいたします。

Teaching acting is a profession, and like all professions it should be taught by professionals who have devoted their careers learning how to teach professional actors at the highest possible level. Too often, actors with only their experience as actors and no clear understanding of the pedagogy involved, claim to be “Acting Teachers” and create groups and give workshops. If the  “Acting Coaching Guild of Japan” can establish the criteria for professional teaching of the art of the actor, this will be a great contribution to the overall level of Japanese Theatre. 

演技を教えることは専門職であり、他の職業同様、できるだけ高度なレベルでプロの俳優に教授法を学ぶことに自分のキャリアをささげてきた専門家からそれは教わるべきです。多くの場合で、役者としての経験のみで教育学が関わるということをしっかり理解もない俳優が「演技講師」と名乗り、場所を作り、ワークショップを行っています。もしアクティングコーチギルドが演技の芸術をプロとして教えるための基準を作ったら、日本の演劇界全体に大きな貢献となるでしょう。

What is more, I would like to encourage the founders of the Guild to pursue and foreground the need for strict rules of conduct among theatre people everywhere. Unfortunately, one of the prevalent aspects of the entertainment world issexual harassment, and raising consciousness about the need to change the mind-set that leads people in the industry to engage in sexual harassment as a “natural” part of the business, should be very high on the agenda of the Guild. 

さらに言えば、団体の創立メンバーには、どこであっても演劇の関わる人の間での厳格なルールの必要性を探求して推し進めていくことをしてもらいたいです。残念なことに、エンターテインメント業界の蔓延している要素の一つはセクシャルハラスメントであり、業界人が仕事の「当然な」ことの一部としてセクシャルハラスメントに関与していくのだという固定された考え方を変える必要性の意識を高めることは、団体のアジェンダの最も重要なものの一つとしてあるべきでしょう。

I truly hope the establishment of Acting Coaching Guild of Japan will provide a positive framework for raising the professional level of acting training in Japan, and set a standard of accepted behavior among actors, directors and producers. 

 

私はアクティングコーチギルドの設立が日本の演技トレーニングのレベルを高めるための枠組みを提供していき、俳優、演出家、制作陣の間で許容される行動基準の規定していくように心から願います。

 

I wish you all the best of luck in your endeavor, and I will be happy to assist you in any way in the future.

 

皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げますとともに、今後とも何かございましたら喜んでお手伝いさせていただきます。

 

Best wishes,

 

敬具

 


Prof. (Emeritus) David Zinder

The Theatre Arts Dept.

Tel Aviv Unversity

テルアビブ大学舞台芸術部門

名誉教授ダーヴィッドジンダー